いとまのラウンジ

メンタルヘルス不調経験者による”今ちょっとしんどい”人に向けたブログ

適応障害とは?気が強い私でも不調に陥った性格の思わぬ落とし穴

皆さま、「適応障害」というメンタルヘルス不調をご存じでしょうか。

私は約10年間、販売と営業の仕事をし、結婚を機に転職した社会人11年目の夏、デスクワークのマーケティングの職場にてこの不調を発症しました。

※詳しいことはこちらのプロフィールをご覧ください

 

近年よく聞かれるようになったといわれる「適応障害」。

これに関わらず、同じようにメンタルヘルス不調を抱える皆さんに自分の経験談を伝えたい、そのうち前向きになれることをお伝えしたいと思い、このブログを立ち上げました。

今日は1回目のトピックとして、適応障害とは何か、私のどんな性格がかかった原因になったかを、自らの経験をもとに発信したいと思います。

メンタルヘルス不調の1つ、適応障害とは?

「適応障害」とは、学校や職場といった社会環境において、その人にとって耐えがたいストレスが発生した際に、そのストレス反応が極端な形で心と身体に現れる病的状態のことを言います。

ストレス状況に適応できなくなったことが原因で心身に支障をきたした症状であることから、このように呼ばれるわけですね。

(詳しくはこちら⇒厚生労働省HP)

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主な症状

主な症状としては、不安、抑うつ状態、焦燥感、吐き気、めまい、動悸、不眠などといった心理的・身体的なもの。そのほか、文字が読めない、理解力の欠如、無断欠勤をするなど、行動的な面でも見られることも多くあります。

症状の推移

適応障害は、明確なストレッサーが出現してから3か月以内に上記のような症状がみられますが、回復は困難ではありません。このストレッサーから離れさえすると、3か月以内には症状は緩和され、長くとも半年以内には不調はおさまるとされています。

適応障害≠うつ病

適応障害はうつ病ではありません。

上記のように原因がはっきりしている分、適切な対処をすると回復も早いため、うつ病やほかの精神疾患に比べると極めて重篤度が低いメンタルヘルス不調の1つとされています。

ただ、無理をしすぎるとうつ病に発展するケースも多いらしく、重くはないといえ決して放置してはいけない病状です。

(私も最初に病院に行ったとき、「あと半年でうつになってたね」と言われ、びびりました。。)

 

まさか自分が...適応障害にかかった私の性格

ちょっと適応障害の基本説明が長くなってしまいましたが、ここからが私のお話。

私は今まで、メンタルヘルス不調にかかりやすいタイプの人は「繊細な人」「お豆腐メンタルな人」「ストレス耐性の弱い人」なのだと、無意識に定義づけていたような気がします。

私の基本性格は、どちらかというと強気で、おそらくストレス耐性は強め。ちょっとの残業やノルマも、何とか気合でこなせてきたタイプ。自分はメンタルヘルス不調とは無縁だと思っていました。

でも蓋を開けたら…私自身が性格の特性上、意外とメンタルヘルス不調にかかりやすいタイプだったかもしれないのです。

仕事においてはクソ真面目

プライベートではずぼらで適当な私ですが、こと仕事となると、クソ真面目人間になります。

言われた期日は何があっても守る、サボりや他責は許せない、感情の浮き沈みは出さない。その姿、同僚からサムライだの、ヤ〇ザだの、企業戦士の鏡だと揶揄されることも多数。。

まぁ融通が利かない、といわれたらそれまでなのですが、この仕事に没入してしまう感じが、結果的に自分の首を絞める原因になっていました。

責任感が強い

そんなクソ真面目な性格なので、自分でもしんどくなってしまうほど、責任感を感じてしまいます。

方法や答えがわからなくても、自分で何とかせずにはいられない。無理をしてでも最後までやり遂げないと気が済まない。

結果の出ないことが、全て自分のせいだと受け止めてしまうんです。

もちろんこれは、見方によっては長所となりうる点です。事実、それで評価していただけたこともたくさんありました。ですが、これの度が過ぎることで、後々メンタルヘルス不調に陥る原因にもなるとは思っていませんでした。

超、負けず嫌い

言い方を変えると、達成志向が強い。「何が何でも達成しないといけない」と、強迫観念に駆られてしまうんです。

ちょっとぐらい肩の力を抜いて、気楽に構えられたらいいんですけど、それが要領よくできない。それどころか、できないことを大きな罪のようにとらえてしまい、「しんどいな、ちょっとこれは無理かも」と感じることであっても、できるまで自分を追い込んでしまうのです。

 

適応障害にメンタルの強さは関係ない!

以上の私の性格を読んで、いかがでしょうか。

そうです、私は決してメンタルが弱いタイプではないと思っていたにも関わらず、真面目・責任感が強い・不器用で負けず嫌いと言った点で、一般的に「うつになりやすい」と言われる性質を兼ね備えていたのです。。

幸い、適応障害というまだ重篤度の低い症状で済みましたが、改めて「傷つきやすさの度合いやストレス耐性の強弱は、不調になるには関係ないんだ」と実感させられました。

 

全ての問題、それはタイミング...

そして私は、今までずっとメンタルヘルス不調にやられていたわけではもちろんありません。

実際、私が適応障害になったのは、転職してからのマーケティングの職場でが初めてです。ですが、それまでの販売や営業といった職種の方が、数値目標や上司からの叱責のもと、よっぽどキツイ環境でしたし、シフト体制や休日出勤など体力的にもしんどい日々を送っていました。

(幸い、人間関係には恵まれていました。上司はちょっとパワハラ気味だったけど...笑)

そんな中でも頑張ってこれた自分が、なぜ新しい職場に限ってメンタルヘルス不調に陥ってしまったのか。。

それは、タイミングや運のほかならないような気がしています。

職場が改革最中で上司自身もすべきことの認識があやふやだった、

それに加えてたまたまその職場に嫌がらせをする人間がいた(そしてその人も職場に対し何かしら不満を抱えていた)、

そのため自分がなんとなく職場全体に対しに違和感を感じていた、

などなど。。(今ばかりは、他責にしちゃいます。笑)

 

もちろんそのタイミングは人それぞれだと思いますが、私の場合、そんな全ての状況に対して、自分の人生の波長がうまく合わなかったんだろうな、と、今になっては思います。

 

適応障害は誰にでも起こりうる疾患

以上が、メンタルヘルス不調とは無縁だと思っていた私の、メンタルヘルス不調になりやすい意外な性格の落とし穴でした。

「メンタルの弱い人間がなるもの」「普通に働いている分には関係のないこと」と思っていても、実はそうでもありません。

自分の性質的な部分×周りの環境×タイミング が合わさった結果、それがうまくいかなければ、誰しもがメンタルヘルス不調に陥る可能性を持っています。

そうならないよう、もちろん自分を律することは大切です。でも、もしかしたら不可抗力でいつか自分ではどうしようもなくなってしまうこともあるかもしれない。

私もまさかとは思いながら、自分自身がそうなってしまい、人生におけるタイミングや職場との相性の大切さを痛感しました。

 

これからブログでは、そんな自分の経験や思いを発信していきたいと思います。